政府と中央銀行 2022 6 18

 物価高に対して、政府や中央銀行は何をすべきか。
経済モデルで考えてみましょう。
 国内最大の石油精製工場が故障で操業を停止した。
操業停止は長期化する見込みになった。
 南部地域では水不足で農作物の収穫が減った。
水不足も当分解決しない見込みである。
 こうなると供給不足が発生するので、
ガソリンも食料品も値上がりして物価高になるでしょう。
つまり、インフレです。
 中央銀行は、教科書に書いてあるからと言って、
インフレ退治のために利上げを始めた。
 はたして正しいと言えるでしょうか。
このような状況では、中央銀行の出番はないはずです。
本来、政府が仕事をすべきです。
 石油不足に直面して、
別の石油精製業者が資金を借りて、
工場の設備投資を考えたかもしれません。
 食糧不足に直面して、
北部地域の大規模農家が資金を借りて、
生産能力の向上を目指したかもしれません。
 しかし、利上げで、
このような計画は頓挫しました。
 一方、石油不足や食糧不足は続いているので、
物価高は収まらず、
中央銀行は連続的な利上げをするという。
 このような物価高において利上げをすると、
物価高と景気後退が同時に起こる可能性があります。
 石油高や食糧高を見て、
事業者は生産能力拡大のため設備投資を考えるでしょう。
政府は、このような事業拡大を支援すべきです。
 しかし、選挙で環境保護派が多数当選して、
石油業者や農家の事業拡大は環境破壊になるので、
与党内では反対が多い。
政府は物価高対策を中央銀行へ丸投げせざるを得ない。
その結果、経済はスタグフレーションへ向かった。


































































































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